汗の量が多い場合は

汗のコントロールに最も効果的なトレーニング方法のひとつに、汗腺のトレーニングがあります。
これは汗腺トレーニングと呼ばれ、良質な汗をかくためには欠かせない対策です。
汗腺トレーニングの好ましい形態は、高温の手浴・足浴の後に低温の浴槽に入るという順序で行うことです。
高温手足浴は、浴槽に43~44℃のお湯を張り、膝から下と肘から先を10~15分ほど浸けます。
難しい場合は、膝から下と肘から上を別々に浸かってもよいでしょう。
低温浴は、高温の手足浴で使用したお湯を人肌の温度まで冷まします。
高温手足浴は部分的に浸かるのに対して、低温浴は全身を浴槽に浸けて、優位になった交感神経を落ち着かせる。
入浴後は、汗を拭き取り、汗が引くまで安静にします。
汗が十分に乾いてから洋服を着ることが大切です。
十分な制汗トレーニングができたら、それ以降は半身浴を続けるのが適切です。
半身浴は、浴槽に39〜40℃のお湯を張りますが、お湯の量は胸の下くらいが目安です。
湯量は胸のすぐ下あたりまでが目安です。心肺への負担が少ないため、長く入浴することができ、リラックス効果も期待できます。
入浴時間の目安は個人差がありますが、手や肩に小さな玉のような汗が出るまでが目安です。
汗の量が多い場合は、対策が不十分な可能性があるので、汗腺トレーニングをやり直した方がよいでしょう。
ヨガは汗対策に効果的なので、試してみてはいかがでしょうか。
ヨガは岩盤浴と同様、良質な汗の対策になると言われています。
特にホットヨガを体験された方は、岩盤浴を体験された方と同じ感想を持たれるそうです。
大量に汗をかくだけでなく、汗の質感がサラサラしているという。
これは室温が高く保たれていることも影響しているのでしょうが、対策として有効なのはそれだけではありません。
ひとつは、ヨガの動きを取り入れることで、汗の元となる皮膚血液量が増加すること。
もうひとつは、ヨガで骨格筋を動かすことで、熱の産生がより効率的に行われるからです。
骨格筋の周囲を流れる血液は、その熱によって温度が上昇します。
脳の温度上昇は、視床下部にある発汗中枢に作用し、発汗の指令が出されます。
このとき、汗の質に影響が出る。
身体は皮膚表面と脳で温度を感知している。
皮膚で感知する機能は外部からの急激な温度変化に対応することであり、脳で感知する機能は内部の温度変化に対応することである。
皮膚温度による発汗指令は急激な発汗、脳温による発汗指令は緩やかな発汗が特徴です。
急激に出る汗は、ミネラルなどの血漿成分が多く含まれ、質が悪いと言われています。
一方、徐々に汗をかくと、ミネラルなどの血漿成分が体内に残り、質の良い汗をかくことができます。
岩盤浴でいくらでも汗がかけるのは、このためです。